オリエンタルホテル(3)
「ところで、六甲山の植林事業にも乗り出されたそうで。」
ハワード氏は、舞台を観劇しながらグルーム氏に言った。
「ああ、ちょっとしたボランティアとレジャーのためさ。今の日本は貧しいが、この間のシナとの戦争、そして、来るべき次の戦争を経て確実に豊かになる。そうなるとレジャーが必要だ。また、いろいろな商談のためにもゴルフ場は必要だ。今は4ホールしかないが、今度は9ホールにするつもりだ。六甲山は荒れ放題で、保水力に問題がある。植林しておかないと我々の北野の住宅街にも水害が及ぶだろう。」
グルーム氏は、葉巻をゆっくりと吹かしながらハワード氏の方を向いた。
「何だか、イギリス人と日本人と両方のお考えをお持ちですね。」
「もちろん私は、イギリス人だが、これだけ長く日本にいると自分の住んでいる周りのことも考えなければならない。日本人と共存していかなければ、インドや中国で味わったような苦い思いをすることになるだろう。
日本と貿易をして利益をあげることも大事だが、一方で技術や文化、教育を提供して、日本人の尊敬も得なければならない。私がバルモーラル学院に寄付しているのもそんなことを考えているからなのだよ。」
劇
シャーロック「そうですね。どうしてもお金を借りたいと言うのなら、無利子で結構です。ただし、ちょっとした冗談ですが、ひとつだけ条件をつけませんか?」
バッサーニオ「どんな条件だね。何でも言ってくれ。」
シャーロック「万が一、借金を返せなかったら。」
バッサーニオ「返せなかったら?」
「造船業をされているハンター氏も、日本人の奥様を娶ったそうですね。」
「彼は私よりももっと日本びいきだ。大阪に造船所を作って海運業の発展にやっきだ。」
「そうですね。ロシアとの戦争で、海上が封鎖されたら日本は一大事ですね。」
「いつまでもヨーロッパから軍艦を輸入している場合ではないよ。ヨーロッパでもドイツとの海軍力競争が激しくなったら日本に軍艦を売る余裕はなくなるだろう。ところで、日本海軍が買い付けてイギリスのアームストロング社に回航を依頼した軍艦はどうなった?」
「今ごろは、アラビアのアデンあたりかと思いますが。」
「ところで、六甲山の植林事業にも乗り出されたそうで。」
ハワード氏は、舞台を観劇しながらグルーム氏に言った。
「ああ、ちょっとしたボランティアとレジャーのためさ。今の日本は貧しいが、この間のシナとの戦争、そして、来るべき次の戦争を経て確実に豊かになる。そうなるとレジャーが必要だ。また、いろいろな商談のためにもゴルフ場は必要だ。今は4ホールしかないが、今度は9ホールにするつもりだ。六甲山は荒れ放題で、保水力に問題がある。植林しておかないと我々の北野の住宅街にも水害が及ぶだろう。」
グルーム氏は、葉巻をゆっくりと吹かしながらハワード氏の方を向いた。
「何だか、イギリス人と日本人と両方のお考えをお持ちですね。」
「もちろん私は、イギリス人だが、これだけ長く日本にいると自分の住んでいる周りのことも考えなければならない。日本人と共存していかなければ、インドや中国で味わったような苦い思いをすることになるだろう。
日本と貿易をして利益をあげることも大事だが、一方で技術や文化、教育を提供して、日本人の尊敬も得なければならない。私がバルモーラル学院に寄付しているのもそんなことを考えているからなのだよ。」
劇
シャーロック「そうですね。どうしてもお金を借りたいと言うのなら、無利子で結構です。ただし、ちょっとした冗談ですが、ひとつだけ条件をつけませんか?」
バッサーニオ「どんな条件だね。何でも言ってくれ。」
シャーロック「万が一、借金を返せなかったら。」
バッサーニオ「返せなかったら?」
「造船業をされているハンター氏も、日本人の奥様を娶ったそうですね。」
「彼は私よりももっと日本びいきだ。大阪に造船所を作って海運業の発展にやっきだ。」
「そうですね。ロシアとの戦争で、海上が封鎖されたら日本は一大事ですね。」
「いつまでもヨーロッパから軍艦を輸入している場合ではないよ。ヨーロッパでもドイツとの海軍力競争が激しくなったら日本に軍艦を売る余裕はなくなるだろう。ところで、日本海軍が買い付けてイギリスのアームストロング社に回航を依頼した軍艦はどうなった?」
「今ごろは、アラビアのアデンあたりかと思いますが。」
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プレサーチ 2007/11/19/Mon 04:30
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